2008/02/06

Business as usual.

From Sports Business Online:

8.11 8-1 以降 + これからのマリノスの動きについて。
集客を増やす、という当たり前の観点から。

こういうことを真剣に考えることは、
いいことっちゃあいいことだし、
当たり前っちゃあ当たり前なハナシ。
今まで怠ってたことがそもそも問題だったりもするけど、
まぁ、開幕当初のバブルもあったし、
親会社からの出向社員が多かった事情を考えると、
仕方ない部分もないことはないかな、と。

2007/10/02

Football Literacy.

From Number Web:

こういうことをもっと声高にいう人が増えないと。
これもわりと合点がいくし。

やっぱり、この人は打率 6 割 5 分くらいで合点がいく
数少ないサッカー・ライターのひとり。
まだ代表を気にしてるとこが合点がいかないけど…。

2007/09/26

岡田語録。

From Asahi Culture / Asahi.com:

岡田さんとラグビーの平尾氏の対談。



「育ててやる」なんておこがましい。

キモに命じたほうがいい。特に監督信者は。
プレーするのは選手だから。

2007/06/19

サポーター心をわかってる男。

From 中澤佑二 オフィシャルサイト:

けっこうマメに更新してるし、
ただ、何の気なしに、更新しただけなのかもしれないけど、
サポーターの心をわかってるとしか思えないタイミングで、
サポーターの心をわかってるとしか思えない内容のエントリ。

いつも真摯で、ひたむきで、ポジティヴで、
いっしょに戦っている仲間のことをよく考えてて、
人間的にすごく優れていることは常日頃から感じてはいたけど、
やっぱりこんなことされるとグッときちゃう。

水曜の試合に出るのかでないのかは知らないけど、
あとは、No. 3 がしっかりと態度で応えないと。

2007/06/12

Messidona back again!



超ヤベェ。 同じシーズンにこんなことまでやりやがった。
アンファン・テリブル。

2007/05/23

THE RE-MATCH.

遂に、明日、ファイナルです。06/07 シーズンでもっとも重要な日。
まぁ、ミランにもリヴァプールにも特別な思い入れはないけど、
チェルシー vs マン U にならなくて心底良かったって思ってるし
(FA カップじゃないんだから!)、
個人的には一発勝負のファイナルよりもホーム & アウェイで
ガチンコな準決勝までのほうが好きなんだけど、
まぁ、そうは言ってもチャンピオンズ・リーグのファイナルだし、
しかも、あの試合のリマッチってことなんで、もちろん見応えは十分なわけです。



で、見所は、もちろんカカー。
だって、今、世界最高のフットボーラーだから。
ロナウジーニョでもなく、クリスチアーノ・ロナウドでもなく、
カカーですから。世界最高のプレーヤーは。
もちろん、ロナウジーニョもクリスチアーノ・ロナウドも上手いし、観てて楽しいけど、
カカーはちょっと次元が違う。
個人的にはデコも相当評価が高いんだけど、カカーと比べるとちと弱い。
もちろん、カカーは上手くて、強くて、インテリジェンスがあって、
気持ちも強くて、ダイナミズムもあって、
しかもイケメンで、奥さんも超カワイくて、性格も良くて、お坊ちゃんで、
最近はアルマーニのモデルとかまでやっちゃって(しかも似合ってて)…、
といい点を上げればキリがない、憎たらしいくらいの出来過ぎくんなんだけど、
そんなことよりも、なんていうか、カカーだけ、次元が違う、
文字通り異次元にいるように見えるの。
ひとりだけ、時間と空間のスケールが違ってる、っていうのかな。
他の選手とは違う時間軸、違う空間でプレーしてる感じ。
時間と空間を自由自在にコントロールしてる。
こういう選手って、オレがリアルタイムで観た限りでは他には思い浮かばない。
なんなんだろ、コイツ。マジで。超不思議。わけわかんない。
フットボーラーとして、今、イチバン興味があるプレーヤーです。
そんなカカが世界最高峰の舞台で、因縁の相手とのゲームとくれば、
見逃すわけにはいきません。






ちなみに、日本のアホなメディアは、ベッカムだのトッティだの、
ちょっとルックスのいい選手をすぐに「王子」だの「貴公子」だの、
「意味わかって言ってんのか?」みたいなことを平気で言いますが、
正真正銘の「貴公子」はカカーです。

「貴公子」は

 (1) 身分の高い家柄の若い男子。貴族の子。
 (2) 気品高く、風采にすぐれた男子

  って意味らしいんで。

両親は医者でわりと(かなり?)お金持ち(出身がブラジリアだからね)で、本人は敬虔なクリスチャン。
嫁さんの母親はブラジルのブラジルのクリスチャン・ディオールのオーナーで、
サンパウロの最高級ショッピング・エリア、オスカー・フレイリ通りの
商店会の会長でもあるときたもんだ。

2006/09/18

ナイス・ゲーム。

さっきやってた U-17 アジア選手権の決勝が素晴らしいゲームだった。
技術の高さ、ゲーム運び、闘う姿勢。どれをとっても素晴らしかった。
ゴールはどれも素晴らしいアイデアと技術が光ってたファイン・ゴールだったけど、
ゴールに限らずゲーム全体を通じて素晴らしい出来だった。

しっかりとした技術をベースに、個々の選手が自分の武器でしっかり勝負してたし、
0−2 にされた後の闘い方も含めて、
それぞれの選手、そしてチームとしての気持ちの強さが伝わってきた。
北朝鮮もわかりやすく特徴を前面に押し出してくるチームで、
しかもけっこう強かったこともあって、試合の中に何度も大きな流れがあって、
その局面々々でめまぐるしい鬩ぎあいがあって、
すごく「サッカーらしい」、緊迫したいいゲームだった。最近観た試合では No. 1 かも。

それにしても、上手いね、みんな。ベンチ・プレーヤーも含めて。
ディフェンス・ラインはキチンとつなげるから安易にクリアしない。
中盤から前の選手は技術もアイデアも持ってるし、守備もする。
攻撃・守備って分けて考えるんじゃなくて、
どっちも含めてサッカー、相手ボールなら取りにいくし、
マイ・ボールならつなぎながらゴールを目指す、っていう
当たり前の意識を全員がキチンと持っている感じ。
それは、つまり、全員がキチンと「サッカーをしてる(できる)」ってこと。
当たり前のことだけど、それがキチンとできるって、かなりレベルが高い。
だから、ひとりひとりの状況判断も早いし、意味のないプレー・意図のないプレーが少ない。
これだけのレベルの試合はそんなにはお目にかかれない。J リーグや A 代表でもね。

まだ育成年代だからまだまだこれからどうなるかはわからないけど、
こういうゲームの経験はきっと血となり肉となる、
こういうゲームこそが経験値になるんだと思う。

いやぁ、いいもん見せてもらいました。

2006/08/12

Primary.

primary
ー a. 最初の、原始的な、初期段階の、 首位の、第 1 位の、主要な、
   本来の、根本の、初歩の、初等(教育)の、等

ー n. 第一位の[主要な]事物、原色、等

辞書を引くとこんな風に載ってるわけですが、
マリノスで「プライマリー」といえば下部組織の小学生年代( 3-6 年生以上)のチームのこと。
追浜と新子安に2チームあって、新子安は全国大会 2 連覇中。
10 年後のマリノスを考えるとついにやけてしまうわけですが、
今年はなんと 6 月に行われた神奈川県大会の決勝に新子安と追浜が進出、
神奈川県代表の 2 枠を独占してしまったのです。

 
全国大会(正式には U-12 全日本少年サッカー大会)は
全 48 チームでグループ・リーグ→各グループの上位 2 チームが決勝トーナメント進出という、
サッカー界のスタンダードとも言える形式の大会。
日本の学校スポーツは、従来トーナメント方式が主流(甲子園とかね)なんだけど、
サッカー界ではグループ・リーグという形式に力を入れてる。
トーナメントは、弱いチームは 1 試合しかできないし
(クジ運が悪かったら弱くなくても 1 試合で終わっちゃう)、
どうしても「勝ち」にこだわらざるを得ない。
当然、本来、最も経験になり、力になるはずの試合数にかなり差がついちゃうし、
内容より結果重視になりがち。
その点、グループ・リーグなら最低限の試合数は確保されるし、
それほど力の差がない相手との試合がある程度担保されたり、
グループ・リーグ全体を見越した戦い方を経験できたり
(必ずしも目先の勝敗だけが大事ではない)するので、
特に育成年代ではとっても大事なのです。

当然、勝ち上がるのは難しいんだけど、
なんと(!)、マリノス・プライマリーの新子安と追浜が揃ってベスト 4 に進出しちゃったのです。
これはもう、観に行くしかないということで、
クソ暑い平日の昼間に西が丘まで行ってきたのでした。
第 1 試合は王者・新子安がヴェルディに力の差を見せつけて快勝。
やっぱり、見慣れたユニフォームの選手たちが、
あの緑のユニフォーム(最近戦ってないからあまり観てないけど)に勝つのは気持ちいい。
で、第2試合が追浜 vs FC 浦和(レッズではない)。
全然予備知識なしで観たんだけど、やっぱちょっと自力の差はあったかな。
追浜も何度かいいカタチはあって、
そこでひとつでも決めてればもうちょっと違った展開にもなったんだろうけど。
やっぱり、チャンスをキッチリ決めた浦和のほうが一枚上手だった。
特に 1 点目のシュート。落ち着いてファー・サイドに流し込むあたり憎たらしい。
残念ながらマリノス同士の決勝戦は実現しなかったけど、まぁ、仕方ない。
いいゲームをしたし、これでも十分快挙だし。結果は結果として受け止めないと。
それに、実は、浦和はグループ・リーグで新子安と同じグループで、
しかも新子安が負けてるんだよね。
ってことは、やっぱり正真正銘の決勝戦に相応しいカードってことだ。
明日のファイナルは激しい試合になりそう。



あ、ちなみに、こどもだと思ってナメちゃダメね。
そこいら(どこいら?)の草サッカーなんかより、よっぽど「サッカー」になってるよ。
特に、ファースト・タッチとかポジショニングとか、レベル高い。
やっぱり、基礎体力とか体格は個人差が大きいんで
ちょっとかわいそうなところもあるけど、
将来、トップ・クラスになって海外でプレーしたりすれば
そういうケースは十分あるわけで。正直、勉強になる。

あと、もちろん、5-12 歳が技術や感覚を磨くゴールデン・エイジなわけで、
この年代がそのクラブの将来を左右するって意味でも大事。
こないだ代表デビューしたタナカハユマにしてもクリハラユーゾーにしても
サカタダイスケにしても下部組織出身なわけで、
そういう意味では、今日、観たチームが 10 年後のマリノスのベースになってるはず。
文字通り、「プライマリー」。いやぁ、頼もしいね。

だって、こういうベースがあって、積み重ねがあってこそのクラブ、
そして日本サッカーだからね。オシムオシム言って一喜一憂してるヒマがあったら、
まぁ、U-12 とは言わないまでも、もうちょっと足下をキチンと見たほうがいいよね。

関係ない(なくもない?)けど、
一連のオシム報道(あえて、代表報道とは言いません。
ましてや、「オシム・ジャパン」なんて絶対言いません。
ライターとして「オシム・ジャパン」とか絶対言えないし、
言ってる人の感覚が理解できないし、信用できないんで)を見ていると、
みんないかに J リーグに興味がなくて、観てないかがよくわかって面白いね。
もしかしたらサッカー自体にも興味がないのかも? なんて思ったり。
まぁ、会長がガンなのか、メディアがガンなのか、ファンがガンなのか、
鶏と卵みたいな難しい話だけど。

ちなみに、明日のファイナルはTVで放映アリ(NTV 10:30〜)。
生じゃないっぽいけど。

2006/07/31

「まだ見せてもらってませんよ」。

 

「まだ君の才能は見せてもらってませんよ」と言っていたのは
『スラム・ダンク』の安西先生ですが、
別に『スラム・ダンク』の話じゃなくて、マリノスの話。

で、今シーズンのマリノスはっていうと、
まぁ、なかなか思い通りにいかなくていろいろ苦労してるわけですが、
それがサッカーってもんだ、って感じなのです、正直なところ。
開幕当初のブラジル人3人のプレーにはワクワクしたし
(特にマルケス! あんなプレーがしたい!)、
マツダは本当にいい選手になったと思うし(まぁ、だいぶ遠回りをしたけど)、
マグロンもかなり好きなプレーヤーだし(上手いわりに案外激しいね)、
今日あらためてウエノヨシハルには惚れ直したし、
今シーズンのカワイリュウジのプレーには
正直ビックリしてるし(なんか上手くなってねぇか?)。
でも、素晴らしいサッカーかって言えば、決してそんなこともなく、
ボロボロかっていえばそんなこともないわけで。
結果はもちろん不本意なんだけど。
でも、サッカーなんてそんなに思った通りに上手くいくわけはないわけで、
過去の優勝だって連覇したときだって別にパーフェクトだったわけはもちろんないし、
だからこそ面白いわけで。
今日は久々に勝ったけど、
今日の試合(2−0 で勝利)と前節のジュビロ戦(1−3 で敗戦)を比べても、
少なくとも内容はそれほど大差ないと思うわけで。
そこにあるのはちょっとした差、ちょっとした「勝負のアヤ」みたいなモノで。
ジュビロとアルビレックスの差もあるし。
今日だって、アルビレックスで良かったぁ、って思った場面はいくつかあったし。
そこでちょっとした差が生まれてたら結果は違ってただろうし。
まぁ、mixi やらブログやら、いろいろな書き込み、
それこそ「試合は観てないけどアヴィスパに勝てないなんてあり得ない!」とか
言ってる意味不明なモノとかを見ると、
大きな違和感を感じてちょっぴり寂しくなるわけですが、
まぁ、それはメディアを見てても大差ないので、
まぁ、もう呆れるしかないわけですが。

まぁ、それはともかく、今日はちょっと、
久々に、不覚にも目頭が熱くなってしまったのです。
ヤマセコージのゴールを観て。
正確に言うと、ゴール後に、マツダに頭を抱えられて、
髪の毛をクシャクシャにされてるヤマセの姿を観て。
24 歳の選手とは思えないほど数多くのケガ、
しかも靭帯断絶(両足やってる!)だの、ヘルニアだの、
選手生命を脅かしかねないタチの悪いヤツに慢性的に苦しんできてて
(骨折とかとはわけが違って、'アスリートとして'完治するのがすごく難しい)、
レッズ → マリノスっていう J リーグでは屈指の大型移籍も経験して、
当然、いろんなヤツからいろんなことを言われたであろうわけで、
しかも、決して軽くはないマリノスの 10 番を背負ってるわけで。
そんなヤマセがヘルニアの手術後、やっと前節から戻ってきて、
今日、330 日ぶりのゴールを決めたんで。
ゴール自体はゴール正面・ドフリーの、
だた蹴るだけのこれ以上ないごっつぁんゴールだったけど、
こんなに感動したごっつぁんゴールはなかなかないなぁ、と。
なんか、マルケスがこぼれ球を追いかけてるときには、
ゴール前でドフリーで待ってるヤマセの姿が見えてて、
あ! ヤマセだ! と思ったら、グッときちゃった。
「サッカーの神様」とか、ライターとしては安直に使っちゃいけない言葉だと思うけど、
ちょっと神様に感謝したくなっちゃった。

そういえば、安西先生は「あきらめたらそこで試合終了だよ」とも言ってたね。
まぁ、オレはあまり好きじゃない三井(なんであんなに人気があるんだろう?)と違って、
ヤマセは自分から投げ出したりはしなかったわけだけど。

っていうか、マリノスに来て初めて、オレの知ってたヤマセコージ、
コンサドーレ時代に観て「コンサドーレが J2 に落ちたらウチに来ねぇかな」と惚れた
ヤマセコージの片鱗を観た気がする。
マリノスに来てからもマトモな状態で試合に出てたことなかったし。
でも、前節はボチボチだったけど、
今日はゴール・シーンだけじゃなくて随所に「らしさ」が見れた。
やっぱり、プレーのリズムを変えられる、
みんなとは違う像が見れる、ってのは特殊な才能なんだね。
そういう意味では、やっと「ようこそ横浜へ」って感じかな。
まぁ、まだまだ「片鱗」だけどね。
こんなもんじゃないでしょ。こんなもんじゃないよ。
っつうか、オレの知ってたヤマセコージ以上になってるでしょ、きっと。
それぐらいの経験はしちゃってるから、いろいろと。
もっともっと大きくなるでしょ。
マリノスは 10 番はそれくらいじゃないと。
こういうのがあるからやめられないんだよね。

あぁ、どっかに「山瀬、復活弾!!」とか
一面にするスポーツ新聞なねぇかなぁ(笑)。
あったらスポーツ新聞嫌いなオレでも買っちゃうのに。
ねぇだろうなぁ、やっぱ。
そんなことばっか言ってるから、売れっ子サッカー・ライターになれないんだけどね。

2006/05/19

「美しく勝利せよ」。



「美しく勝利せよ」。

あのドリーム・チームを率いてバルサの黄金時代をつくり、
「永久ご意見番」として辛辣且つ信頼できるスタンスで
バルサを愛し続ける「フライング・ダッチマン」、
ヨハン・クライフは彼のサッカー哲学をこう語り、
この考え方は今もバルサに脈々と引き継がれている
(上手くいってなかった時期もあったけど、迷走しながらも引き継ごうと努力してきた)。

そのバルサが、その哲学を実践して、下馬評通りビッグ・イヤーを獲得した。
それはもちろんバルセロ二スタとしては超ナイスだし、
サッカー界にとっても素晴らしいことだとは思うけど、
さっきあらためて試合を見返してみて、
やっぱり「サッカーは難しいなぁ」とつくづく思ったのでした。

アーセナルの出来も良かったし、相当ガッツも見せてた。
まぁ、アーセナル・サイドが判定に関して文句を言いたくなる気持ちはよくわかる。
確かに際どかったし。でも! 残念ながらムリです。
速すぎるから、トップ・スピードのエトォ。人間が肉眼で見えるスピードじゃない(笑)。
レッド・カードのシーンもそうだし、エトォのゴール・シーンもそうだし。
これは仕方がないのです。

「サッカーは難しいなぁ」と思ったのはアーセナルの先制のシーン。
あういう展開で数的不利なチームがセット・プレーでサクッとゴール、ってのは、
まぁ、別にビックリすることではないけど、
あの時間帯に取れちゃったことで逆に難しくしちゃったよなぁ、って。
ある程度、リスクをかけて点を取りにくるバルサの攻撃を凌ぐには 72 分は長過ぎる…。
もちろん、あんな状況だから贅沢は言えないんだけど、
もうちょっと 0-0 でのらりくらりといきたかったところだったよね。
点を取ることが難しいサッカーにおいて、点を取ったことで難しくなるなんて…。
まぁ、キッチリこじ開けちゃうバルサもさすがだけど。
後半から入ったイニエスタも効いてたし。
若いのにポイントをキチンと心得てる若年寄系。デコと並んでいい仕事してた。



でも、勝負を分けたのはオッサンだったね。なっつってもラーション。
メッシがさんざん話題をさらった今年のバルサだけど、
大事な所でキッチリいい仕事をしてくれました。
もう、これで彼は一生、永遠にバルセロニスタから感謝され、愛されるね。
ジュリもメチャメチャいい仕事してたし。
やっぱ、若者の勢いも大事だけど、大一番では経験がモノを言うね。
まぁ、勝負を決めたのが伏兵・ベレッチだったのは予想できなかったけど。
なんとなく、もうちょっとアーセナルが耐えて(場合によっては延長くらいまでもつれて)、
最終的には力尽きてバルサかな、と思ってたんだけど。
一気にひっくり返せるのはさすがだね。
アーセナルにとって一番不運だったのは、勝負のツボを心得ているベテラン、
まぁ、具体的にはピレスとベルカンプを
活かせなくなっちゃったことだね(特にベルカンプは観たかった!)。
そういう意味では、レッド・カードじゃなくて、
アドバンテージ+得点+イエロー・カードって判定になってたら、
その後の展開はもっと面白かったかもしれないけどね。

まぁ、試合自体は十分面白かったけど。
リュングベリも久々に「らしい」プレーを見せてたし、
アンリは相変わらず「ワン & オンリー」のアンリだったし。
プジョルとの 1 対 1 とかシビれたね。
サイドライン際でプジョルをジャンプしてかわして、
ボックス近くでマルケスをもう一度ボールを浮かしてかわしたシーンとか、
もう、アンリ以外ではあり得ない!
しかも、マルケスがかわされた後にカバーに入ったのがもう一回プジョル!
さすがバルサの魂! 火花バチバチな攻防は見応えあったね。
キーパーの出来がどっちも良かったのも試合が面白くなった要因かも。
アンリやエトォのシュートをあんなにとめるなんて!
もちろん、オレのお気に入りのジウベルト・シウバもデコも効いてたし。
ピッチの全ての場所で異常にレベルが高かった。

このバルサを率いているのが「ブラック・スワン」、
ライカールトだってのも感慨深い。
クライフ同様、オランダが生んだスターであり、
10 年以上前に「現代サッカー」を体現していた素晴らしい選手であり、
現代サッカーの基礎となっている当時の最先端のサッカーを
体現していたチームの「心臓」だった選手なんだから。
個人的にも大好きな選手だったし。デカくて、強くて、上手くて、美しくて。
そういう選手が、今、バルサを率いて、こういうチームで頂点に立つなんて、
ちょっと出来過ぎなんじゃね? って思っちゃうくらい。
「Sexy Football」を唱えたのはフリットでしたが、
「Save Sexy Football」を実現してくれたのがライカールトだったなんて!

やっぱり、今、最高のサッカーはここにあるね。
代表よりクラブにあるし、W 杯より CL にある。
あらためて思い返してみても、CL はクオリティーが高い。
優勝したチーム以外にも、目を魅くチームがたくさんあるし。
ミランもそうだし、今シーズンだったら何と言ってもビジャレアル!
ここ数年を思い返しても、モナコだったりポルトだったり PSV だったり。
ビッグ・クラブがビッグ・クラブとしての力とクオリティーをしっかりと発揮しつつも、
名前だけじゃ勝てない。全ての面でクオリティーが圧倒的に高い。
01-02 シーズンもそうだったけど(レバークーゼンが大旋風を起こして、
ファイナルではジダンのスーパー・ボレー!)、こんなのを見せられた後に、
W 杯を観て楽しめるか、不安です。



どうも、今年はやっぱバルサの年らしい。
バルサ自体はもちろん、アーセナルのセスク・ファブレガスだの、
ビジャレアルのリケルメだの、UEFA 杯を穫ったセビリアのサビオラだの、
バルサ人脈の活躍が目立ったからね、今シーズンは。
これも良い傾向。

2005/05/18

決定と変更。

今日、ある仕事の取材で静岡県の清水に行ってきました。
初清水。元祖・日本のサッカーどころ。
目的はサッカー解説者、っていうか、元日本代表であり、
いわゆる「アトランタ世代」以前の日本サッカー界における
エリート中のエリート・プレーヤーであり、
サッカーどころ・静岡でも
屈指のテクニシャンとしてならした風間八宏氏のインタビュー。
お題目は代表についてだったんだけど、オレの本当の目的は、
風間さんが中心となってやっているスペシャル・プログラム、
「清水スペシャルトレーニングセンター」
(あんまり好きな略し方じゃないけど、略して「スペトレ」)について聞きたい、
できれば観たい、ってこと。
いろいろ入稿物があって珍しく午前中からバタバタと仕事をやっつけて、
絶好の天気の中、張り切って新幹線に乗ったのでした。

静岡で新幹線からローカル線に乗り換えて
10分ほど東京方面に戻るとそこは清水。
かなりほのぼのな雰囲気。電車短いし。
ホームの一方から海が見えて、反対側には山々が。
で、空が広い!着いたのは約束の時間の30分以上前。
勝手がわからずにいるのはどうもイヤなので、
駅の地図をチェックしつつちょっと駅周辺をウロウロ。
ちょっと歩けば街のサイズとかなんとなくわかってくるし。
サッカー同様、ルック・アラウンドが大事。
街のサイズはそれほど大きくなく、市街地は平らでなかなかナイスな規模。
もともと「静岡」って場所は気になっていただけに、なかなか興味深い。
そんなこんなしてる間に約束の時間。
早速風間氏に連絡しつつ待ち合わせ場所の駅に戻る。
駅周辺に話を聞けそうな喫茶店等は一切見当たらない。
どこで取材するかなぁ、なんて思っていたら風間氏登場。
「さ、行きましょうか」と導かれるままに車に。
早速、車中で清水について質問。
曰く、「仕事さえあればいいところだよ」と。
ヤマハとかローランドとか田宮とか、
「世界に誇るべきメイド・イン・ジャパン」を数多く抱える静岡だけど、
清水にはあまりないらしい。
でも、海もあるし山もあるし海のモノも山のモノもお茶も美味いし、
気候もいいし、関東も関西もアクセスしやすい。
風間さんが解説をしているフジテレビまでは
高速を使えばそれほどの時間ではないらしく、
「家から CX まで信号は5個くらい」とか。
街の中なら平地だからどこでもチャリで行けるらしいし。
そんなこんなしてる間に数分で到着したのはなんと風間家。
フツーに家におジャマしての取材になりました。
いきなり「こんにちは!」と元気な挨拶。
息子が2人、元気に登場。
いかにもスポーツ・マンな挨拶が清々しい。
とは言いつつも家の中でもドリブルやらリフティングをしてる。
さすが。礼儀正しく奔放に育ってるらしい。

でもって取材。代表のことをチャッチャと進行。
オレが信頼してる数少ない解説者のひとりだけあって
(だから今回もお願いしたんだけど)、
あまり代表に興味のないオレも楽しめる話をいろいろしてくれて、
いろいろモヤモヤしてたことを晴らしてくれました。
風間さんは、他のインチキくさいサッカー・ジャーナリストや
解説者がよく考えずに使うような安直な言葉とはちょっと違う言葉を使う、
ちょっとした「パンチライン職人」だとオレは思ってるんだけど、
その中で一番引っかかったのは「決定と変更」ってこと。
曰く、「サッカーには決定と変更しかない」と。
プレーを止めることもできないし、やり直すこともできない。
だから、プレーヤーが自分で「決定」し、上手くいかなければ瞬時に、
自分で「変更」しなきゃいけないんだ、と。
正しい。そして、深い。
そして、これが日本人にはかなり難しい。
そう、決定と変更なんだよ。それが苦手なの。それができないの。
でもそれができなきゃダメなの。大事。超大事。
サッカー選手としても、人としても。
つまんないシステム論なんかより全然スッキリする。
他にも、「技術のスピード」とか、
いろいろナイス・パンチライン炸裂で、使える言葉を頂きました。

で、スペトレ。なんとなく聞いてみたら今日これからだとか。
「観に行ってもいいッスか?」と聞いてみると快く快諾。
一緒に連れてってもらいました。
場所は清水商。キヨショーです。キヨショー。
ナナミもヨシカツもシンジもコバヤシダイゴくんも、
みんなここでボールを蹴ったんだ、と思うと感慨もひとしお。
ちょうどサッカー部の練習が終わるところで、
名言「勝因は川口能活」でお馴染みの大滝監督もいるし。
どっから見てもただの学校なんだけど、日
本サッカーにもたらした功績は計り知れない場所なのです。
もちろん、風間さんもキヨショー出身だし。
それにしても、グラウンドの隅で観てるとやたらと挨拶される。
通りかかった学生がみんな元気よく「こんにちは!」。
かなりキチンとしてるらしく、
ちょっと緊張しながらこっちも負けずに「こんにちは!」とか言ってみる。
当たり前だけど、ちょっと新鮮。

そんなこんなしてるうちにボツボツとこどもたちが集まってくる。
なんとなく遊び感覚のミニ・ゲームがスタート。風間さんも混じってる。
しかもメチャメチャ上手い。
しばらくすると25人くらいのこどもが集まってる。
スペトレってのは、去年から始まった週1回のスペシャル・プログラムで、
特徴は小学生から高校生まで一緒のメニューでプレーしてること。
しかも、メニューというほどのメニューはなく、
やってることは基本的なボール回し、パス練習、シュート練習、ゲーム等々。
ごくフツー。
ここに集まってる子はたちは選抜されたこどもたちだから
当たり前のようにメチャメチャ上手いんだけど、
ビックリしたのは小学生も高校生を相手にフツーにプレーしてること。
体格も筋力も走力も相当差があるのに。
ここがキモ。
つまり、差があるのは当然で、それはたとえ同年代でも、
足が速いヤツ、力があるヤツ、背がデカイヤツ…、それぞれ差があるだろ、
だったら、その差をキチンと認識した上で
自分は何で勝負すればいいのか考えてプレーしようよ、ということ。
コーチ陣は風間さんもはじめ、地元のそうそうたるメンツであるにも関わらず、
あまり口を出さない。教えるんではなくて考えさせる。
ヒントは出すけど決まったカタチをやらせたりはしない。
シュート練習でも決まったカタチじゃなくて、
ドンドン自分でアレンジさせるし、いいアレンジはドンドン誉める。
ゲームでは年齢に関係なく要求し合う。
小学生は当然マトモにやったら高校生には勝てないわけで、
じゃあどうするかを考える。
一方の高校生も、日頃体験しないような間合いに
チョロチョロしてる相手(しかも上手い)にどう対処するか考える。
ちょっと気を抜けば小学生にマタ抜きされるし、
ワンツーとかドリブルでチンチンにされるし。
まさに、インタビューで言ってた「決定と変更」やら
「技術のスピード」やらを実践してる。
しかもみんなスゲェ楽しそうにプレーしてる。
まだまだ試行錯誤中らしいけど、
オトナが真剣にこどものための環境をつくって、
こどもが活き活きとプレーしてる。
風間さんの上の子もボール・タッチもボディ・バランスもアイデアも抜群で、
家で会った時の幼さがウソみたい。
こりゃあ、上手くなるわけだ、と。
まだまだスペトレの進め方自体も試行錯誤中らしいし、
今は対象が選ばれた子たちに限られてるけど、
こういうカタチがどんどん、しかも自然にいろんなレベルで広がれば、
日本人のメンタリティーにもちょっとは変化がでてくるのかな。
何年後かがスゴイ楽しみ。

最近、日本サッカー界に違和感感じまくりだっただけに、
いいモノを見せてもらったっていうか、
なんか前向きな感じでスゲェ良かった。
終電の時間まで観てた甲斐がりました。

2005/04/17

Craques da vida.

'craque' とは、ポルトガル語で「名手」のこと。
日本で言う「司令塔」とは違い、ポジションやプレー・スタイルに縛られず、
ゲームを支配し、試合を決められる選手のこと。

'vida' はポルトガル語で「生活・人生」の意味。

つまり、'Craques da vida' とは、「人生のクラッキ」ということ。